う、ん。
[鏡写しのように胸へと手を置き淡く微笑む女性。
姿形も髪も眸も、性別まで何もかも違うけれど。
深く重なり響きあうものを確かに感じて]
俺も。ナータと出会えた奇跡には。
感謝してるよ。
[腕を伸ばして。いつものように、子供の頃からと同じように抱きつく。優しい手はずっと変わらずここにあった。
苦しいから何だというのだろう。苦しくたっていいじゃないか。
何かがストンと胸の奥に落ちた]
そうだよね。悪かったことばかりじゃない。
だから。苦しみだけじゃなくて。
嬉しいのも全部、ナータに預けるよ。それから。
[抱きついていた腕は、抱きしめるという位置に移り]