……………はい。 僕は、村の長にはならない、この村を出て、外へ行く……って言いました。[そうしたら叩かれたのだと、少し腫れた頬を示す。護り手の証たる赤石を破壊した上に後を継がないと言い出した息子に、村長はひどく裏切られた気分になったのだろう。幼い少年にも、想像に難くはなかった。石を破壊した理由は言っておらず、継がない理由は聞き入れて貰えなかった。祖父は先を促しはせず、あやすように少年の背中を軽く叩く]