[ふわり、ゆらり。
彷徨い歩き、探すのは祖父の姿。
今、会って、何を言うのか、というのは、わからないけれど。
最後に、話せないままだったのは、心に残るトゲ。
それがあるうちは──『先』があるのだとしても、進む気にはなれないから]
……でも、どこにいるのやら。
ゼルギウスは、呼べば出てくるかも、なんて言ってたけど……。
[呟いて、足を止める。
それから、空を見上げて]
じーちゃん。
いるなら、出て来いよ。
[期待半分、諦め半分。
投げやりに、言葉を紡ぐ。
けれど、答えはなく。
さすがに無理か、と思って視線を空から下ろし──]