……じーちゃん……。
[何に対しての謝罪なのか。
幼い頃の事か。
それとも、『場』に自分を呼びいれた事なのか。
わからなかったけれど──それを、問う気にはなれなかった。
ただ、それでも。
その一言で、自分が言いたかった言葉がなんだか、わかって]
……ごめん。じーちゃん。
[ぽつり、と呟く。
祖父の痛みに気づかなかった事、心配ばかりをかけた事。
そんな諸々への小さな謝罪。
その意はどう伝わったのか。
団長は一瞬だけ、目を瞠り──それから。
幼い頃に好きだった表情で笑いながら、ぽふり、と撫でてくれた。
久しぶりに見たそれに、知らず、表情が綻ぶ]