[罰の期間、基本は部屋で過ごしていた。
しかし事あるごとに女装させられ、遣いと称してあちこちに行かされた。]
[そんな経験のせいで、忍耐強くはなったらしい。]
……これならいいですか?
[その期間を終えた最近は、元のような服を着るようになっていたのだが、今日ばかりは許してもらえなかった。
男物ではない。女性用の服――まぁなんとかスカートは勘弁願った――を身に着けて、彼女は問いかける。
王妃の返事は悪くない。]
それでは
「あ、ちょっとまって」
[王妃の手が伸び、ボタンをあける。銀のチェーンが見える。
とても満足そうに王妃が笑った。]
「これでよし」