─遠い未来─
[妖精王の宮殿
その廊下をこそこそそろーりと周りに注意を払いながら歩くのは成長した雪色の少女
その背には、王や女王と似た翅が生えている
きょろきょろ辺りを見回し、人影がないことを確認し、次の柱の影へ駆けて行こうとし]
…………何処へ行くんです、姫様?
[突如、背後から聞こえた声にびくぅと反応する
恐る恐る振り返った彼女の背後にいたのは、くつくつと笑い声を漏らす蒼髪蒼眼のメイド服の少女]
……なぁんてね。相変わらず同じ手で驚いちゃって、ベッティはかわいいなぁ
[そう言って、にまにま笑いを浮かべていた
むくれた様子の少女に、ごめんごめんと軽く謝りつつ]
で、今度は何処に行くつもりなの?