>>1593
……。
[涼の問いには答えずに、利吉がポツリポツリと話を始める]
もう出会わないほうがいいと思ってたんだ。
俺がいたら、お前の人生をまた、狂わすかもしれないからな。
……だから、一目見て……通り過ぎるだけにしようと思ってた。
だから、お前が何も言わなければ、それだけで終わっていたんだがな……。
でも、そんな運命には……ならなかった。
[言いながら、利吉が涼へ近づき、恐る恐る―――だが、優しくその大きくなった体を抱きしめた。
そして、頭を優しく撫でながら]
なあ……涼。
もしかしたら……神様ってのは、本当にいるのかもな。
[と、口にする]