[笑う様、それに浮かぶは憐れみか哀れみか。言葉はなく、ただ駆けて。風が態勢を崩す直前に飛んだ物には気づいていたものの、既に視界に頼る意思はなく、故に避ける事はせずに。紅は、同じ色彩を散らしつつ、右の瞳の光を奪うか]……邪魔っ![しかし、風はそれに揺らぐ事無く。飛来する気配を横薙ぎの一閃で打ち払った後、そのまま駆けて。感覚の導くまま、振り上げた刃を切り下ろす。刃の先は、少女の左の肩へ向け、唸りと共に軌跡を描く]