[ここ一年、兄のおかげで自衛団に顔を出すようになった妹は怪我の手当てが上手に出来るようになりました。止血>>1614と言われてこくりと頷くと、背中の血を拭って、おまけとばかりに消毒もしてからきっちり包帯巻きました。
きゅいきゅい鳴いてる電子獣には、大丈夫だよとちょこっと笑うだけ。
手を出しちゃいけないものだという認識がしっかり出来ているのが、兄より強い霊感の持ち主だからか、単なる性格か、あるいは両方か。
アーベルの背の治療を終えると、まだうんうん情けなく唸りっぱなしの兄の傍らへと膝をついた。]
「それじゃ、私とお兄ちゃんはこれで失礼します。
きっとお兄さんも、すぐに帰れると思いますよ。」
[兄の半身を護るように抱きかかえ
ぺこりと頭を下げると兄妹は、すぐさま霧に包まれて消えていった**]