[それから6年、あらゆる土地をその手に引かれ彷徨った。時には黄玉を売りさばく商人として。時には虹色の石の取れる山で鉱夫として。時には真珠の取れる島で漁師として。時には青い石の取れる土地で細工師として。男の語りを耳に学びながら、男が選んだ土地で暮らし、狼が現れるのを待った。だが6年のうち一度でも、自分が人狼を再会する事はなかった。そして、男は自分諦めた。そして男に見捨てられた。]