>>1665 アーベル
……………。
[素直に従った要因のひとつは、アーベルなわけで。
そして、その当人に笑われているわけで。
笑えと言ったのは僕だし、客観的な結果だけを見たら、もし自分がその立場なら、笑うに違いない。違いないとは、思うものの――]
アーくんの、ばかああああぁぁぁあっ!!
[几帳面に付けていたヘッドドレスを外して、笑い転げるアーベルに被せるようにぶつけた。このまま締めてやろうかと一瞬脳裏を過ぎったが、実行には移さず、隅っこに移動して壁に頭を預ける。
相手の止まらないのは笑いのようだったが、こっちは涙だった。
情けなさと恥ずかしさで、ボロボロ零れる]