……全く。[声をあげるさまに、額に張り付く髪を掻き上げた。 呆れが滲む。 また一度、小さく咳をして、]連中とて、非常時の脱出手段を有していないとは思えない。何処かに、通路があるだろうさ。[もっとも、崩れるのが早いか、 脱出が早いかは微妙な線ではあるが。]貴様に他に戻る手段があるのなら、行けばいい。