ま、普通に考えれば、通路かなんかが……。[あるだろうな、という言葉と、壁が開くのは、どちらが早かったか]……あったらしい。ま、俺は俺で、一足先に行かせてもらうぜっ!あれ、どこに続いてるか、わからんしな。[軽い口調で言って、意識を集中する。解き放たれるは獣の意識。現れるのは──四枚の銀翼を具えた、狼。それは一つ、咆哮を残すと、メインルームを飛び出し、エレベーターへと駆けて行く]