『教えないのではなく、覚えていなかった、のか』[圧し掛かったままでは、至近距離で見詰め合うよな形に。思い出した、という青年に、先の態度に一つ納得した]『……聞かせてもらおう』[聲は喉を使わない。が、息苦しいと会話そのものがし辛かろうと。何かあればすぐにも飛びかかれる体勢は保ったまま、青年の身体の上から退いた]