[誰が、とは言わない。もう既に、彼という存在はいないかもしれないし、そも未練など振り切って次に向かう方が彼らしいとも思うから。それでも。もしも、今、会えるなら。今度こそ、手を離さないで、ずっと。ずっと、一緒に。そう思いながら、気の赴くままに、足を進めた─。**]