──仲が良いのだな。
[駆け行く幼い少年に翡翠を細めて呟く。
それを聞いた少年が、いつも困らされて大変だけどね、なんて言って笑った。
そうなのか、と笑い返しすと、不意に少年の表情が翳るのを見る]
……どうした?
───……。
[変じた様子に訊ねかけると、少し遠慮がちに問う声が紡がれた。
例の騒動の時、ライヒアルトどうなってしまったのか、と。
問いに返ったのは長い沈黙。
思考するように翡翠が閉じられた。
直ぐに答えてくれないミハエルに少年は、偶然自衛団員が話している会話を聞いてしまった事を口にする。
空の墓を作ったことに対する愚痴についてを]
………………。
[それを聞いてもしばらく黙っていたが、徐に翡翠を覗かせると、一歩少年へと近付いて]