アーベル君と私は、少し似ていたのかもね。[リヒトに何も謂えぬ代わりのように獣と人の狭間にいたということは、似ていると蒼をその色に似た天へ向ける人にポツリ告げる。違うのは、赤に求められて応えたかどうか。違うのは、想いを向けた先への願い。違うのは、……―――――――――。でも、同じなのは、誰かに生きて欲しいと、今在ること。3を形成する頂点は幾多重なり合い、複雑な模様を見せる。その広がりに思い馳せるように、紅は蒼を追う様に天を仰いだ*]