……鎮まりたまえ。
今は、ただ、眠りの内に。
[無意識の内に零れた呟き。それに応ずるように、樹の奥で揺らいだ何かが動きを止める。
知っている感覚。それが何を意味をするのかは、はっきりとわかって]
……やれやれ。
これで完全に、逃げられなくなったか。
[口をついたのはこんな言葉。投げやりな口調とは対照的に、浮かぶ笑みは満足げで]
……ま、約束したわけだしな、傍に居るって。
ずっとこっちにいるにゃ、この方が都合がいい、か。
……そうだろ……な?
[問う相手の名、それは紡ぎはしなかったが。
肯定する声が、風に紛れて*聞こえた気がした*]