スペルだけじゃ対処しきれなかったりするから、少しは近接もやれるようにしてるんだ。
『マイルズ』の身体だから筋力も大分違うんだけどね。
[ことり、散る風の隙間で首を傾ぐ]
[消え失せる楯の破片に瞬いて。
――そうして、遅れる]
――ッ、
『聳えよ。其が開かれし時は未だ遠い』
[射出される複数の矢。
咄嗟に光の球のような結界を張り巡らすも、数瞬遅い]
…君も随分変わった戦い方だね。
[左の脇腹に突き立つ一矢。他は結界に弾いたけれども]
[次の動作に移る前に、彼の腕を癒したものと同じ呪を唱えて。
己の傷を先に癒そうと]