だから、要らないんだと、思ってたよ。ううん、今でも思ってる――かな。[わらった]それでも、僕は。生きるよ。生きたいよ。失っても、苦しくても、死ぬまで、生きる。僕は、僕として。[視ることは出来なくて、細工すら出来なくなって、お婆は、僕を要らないというのかもしれない。その不安が、ずっとあった。お婆はお爺がいなくなってから、世界を閉ざしてしまったから]