――上!?
[少女の視線は炎を纏いし羽根を追う。
しかし、意識の凝集点を動かすだけの精神力はもはやない。
途切れた意志を示すかの如く、前方のガラスがごとりと落ちた]
ああっ……!
[降り注ぐ羽根が服を切り裂き燃え上がらせる。
回避のためか火消しのためか、ごろごろと床を転がる少女。
ようやく炎の雨が止む頃には、息も絶え絶えで]
はあっ、はあっ……。
降参っす、あたしの負けっす……!
[大の字で床に寝ころんだまま、両手を上げて敗北の意を示す。
その両手も、すぐに力無くぱたりと落ちた]