― 夜明けの湖の畔 ―[『よいこへのプレゼント』 そんな文言と共にもたらされた図鑑を右脇に抱えている。ヒーロー大図鑑、捲った範囲に見知った者はいなかったが、分厚いそれを読み終わるにはまだまだかかりそうだ。 左の腕は、今目の前にある泉の底に、呪を施して沈めてある。これは、多分『主』の意志だ。不自由だが仕方がない] 世界の意志、か。 ならば――