[最後に堕つる火球。けれどその前に女性は降参の意思を見せていて。女性へと落下する火球へ妖狐が突っ込み喰らうことでそれ以上の攻撃を防いだ。宙に舞った身体が女性の傍へと降り立つ]
『………』
[自分を捕まえようとした相手ではあるが、命を取るまではするつもりはなく。獣はただ女性を見下ろす。その状態で軽く身震いすると、翼の付け根から小さな壺が転がり出て来た。首の筋肉で跳ね上げると、口でそれを咥え、女性の傍へと置く。ラベルには『火傷薬』と書かれていた]
『…もう、捕まえようなんざ思うなよ』
[キィ、と小さく鳴くと、獣はその姿のまま当初の目的を果たしに*行った*]