― 夜明けの湖の畔 ―
[後方へ下がるランス>>1784を見て、後方回転で体勢を整え、両足と片手をついて着地する。
マントを払いつつ立ち上がれば、怪訝そうに傾いた顔があった]
クリスマスには停戦をするべきだと、ヒーローの指南書に書かれている。
だが、その日ももう終わりだ。
それに、悪事を働いたやつのことを、見逃す訳にはいかないよ。
[相棒に手を出させた後悔と怒りは、今も鮮明だ。
だがそれ以上に、見過ごせない異変が起きつつあった]
一応、聞いておこう。
[左腕のない魔族の姿は、どこか痛々しく目を背けたい気分にもなる。
しかしそれで容赦をする訳にもいかず。
赤色の瞳は魔族を見据え、びしっと指差し問い質した]
この湖で起きている異変――やったのは、お前か?