[僅かに散った緋は黒の刃を濡らしたかと思えば、そのまま吸われるように消えて行く。少女は唇を舐めた。]成程。良い味をしていらっしゃる。[笑みが僅かに恍惚を孕む。それが仇となったか、背後に移った気配に振り返るのは少し遅れ。]