[もう少し翔けていたかった。 そんな名残惜しさが口調には滲んでいた事に、 誰か気付く者はいただろうか――。 少しの間、惚けていたが。 やがて思い出したように]――嗚呼。[す、と地に足を着け翼をぺたりと下ろすと]お腹、空いた――。[いつもの調子で呟いた][これから何処へ行くのだろう。 宛てのない少女の瞳は自然、青年の方を*見やっただろう*]