待て、しかして―――希望せよ …なんてね [あの大デュマの本である、一節を口にして。本の虫である彼が解ったか如何かは、知り得ないが。][そうして屋敷から去り、雑貨屋でイレーネが大荷物で訊ねてきた時、娘は何を感じたのか。其の時はまだ何も知らないまま*]