−Extra / >>1795−[肉を斬る手応えは無い。 抜き切った右腕の流れに沿って、素早く右足を引く。 ばちゃりと泥が跳ねる。 二度目の雷撃をバックステップで躱すも、 衝撃と泥濘により体勢が崩れ、先に着いた左足が滑りかけた。 右足を強引に引き戻して、 中腰の姿勢になり、転倒は逃れる。]雷撃か、水場では余計に厄介だな。――だが。[右手は刀を構え直しながら、 左手で下緒に結わえられた玉を弾いた。] ひふみよいむなやここのたり ふるべ ゆらゆらとふるべ[薄く開かれた唇より零れる、東の詞。]