[ 真っ暗闇の世界。 そこには音しかない。 あんなにも煩く喚いていた虚の声は遠い。 長老の声が聞こえた。 冷たい光が身体を包むのが分かって、酷く痛かった。 身体じゃなく、どこか違う部分―――――、何処だろうか。] ――――――…巫女姫?[ 次に気が付いたのは巫女の気配。 結界樹の中にいることを自然と悟った。 羽根がやっぱり重い。 他にも気配があって、苦しくて目を閉じる。 嗤いはいつしか、止まっていた。]