[子供達の集まる場所を親指で示し、少年──カヤに訊ねる。
その言葉にカヤは小さく頷きを返して来た]
「勿論。……あんな事を知るのは、俺だけで十分だよ。
今回のことだって、単に『花を植える』ってことしか伝えて無い。
いつも世話になってるお前のために、ってね」
そうか……そうだな。
彼も、知られるのは望まないことだろう。
「子供達があの人へ手向けるのは墓の方でも出来る。
でも、子供らの顔を見せるなら、こっちの方が良いだろうしな。
別の理由で子供らを連れて来て。
尚且つ手向けとして寂しくないように花を植える。
どうよ、俺も結構頭良いだろ」
あー、はいはい。
悪知恵だけは働くものな。
「ンだよそれ」