[>>1818赤い勇者が飛び込む前に、一瞬見えたのは苦々しげな表情。けれど指摘する暇は与えられない。 握りしめた拳が炎を上げる。 迷わずに放す選択肢を捨てて放った蹴りは、それでも炎の勢いで握力がゆるんで逃がしてしまった] ……力づくでも、か。[炎で爛れた手を見る。こわばるがまだ動く] それは困るな。[息を吐くと、顔の黒い模様をなぞる] 【刃よ、襲え】[ずるりと引き出された黒い霧は、無数のナイフの刃を模って飛ぶ]