庭へは自由に出入り出来るようにしておく。
年に一度は宝石と細工の買い付けに戻って来る。
だから───。
「おおっと、皆まで言うな。
それまでの一切合財を俺に頼みたいってんだろ?
分かってるって。
ったく水くせぇな、何でもっと早く言ってくんなかったんだよ」
…済まない、どうにも、言い出しにくかった。
──引き受けてくれるか?
「ったり前だろうが。
あの人と、他の人の手向けに関しては俺に任せとけ。
花は……流石にお前んとこの人の手を借りなきゃ無理だが」
……済まない、ありがとう。
それと、このことはしばらく誰にも言わないでおいてくれないか。
今から皆に伝えたら、また煩そうだしな…。