ぐ……[咄嗟に腹筋へ力を籠めはしたが、衝撃を殺しきれず僅かに身が折れる。 無傷でなかったのは相手も同じだが、その意味合いは違う。>>1829] どうして、そこまでして。[男の残る右手も、炎に爛れ元の動きは不可能になっている。 しかし躊躇いが許されるほど、状況は甘くなく] はっ![黒い霧より生まれたナイフを、マントを振るい打ち払う。 幾らかは弾き飛ばすことが出来ても、全て防ぎ切るのは不可能だった。 マントには裂け目ができ、顔や腕にも浅い切り傷が増えていく]