[何処かが、酷く、軋む。 休息をと訴える身体を引き起こして、地上へと向かう。 左手には、硬く、鈴を握って。 立ち塞がるものは全て切り伏せて、緋に濡れても、歩みが止まる事は無い。 されど、その場を逃れるよりも早く―― 爆発が起こる。 元々崩壊しかけていた廃墟が、崩れていく。]……ち、[轟音。 微かに動いた唇は、何の音を紡いだか。 散らばる破片、濛々とあがる煙が辺りを覆う。]