―――――人間界、とある街―――――
心当たりって言われても。
俺もここにいると思って来たんですから。
…入れなかったけど。
[一通り聞いて同じように溜息一つ。
ボソリと余計なことも付け足しつつ]
人間界にゃいない気がしますね、これ。
アイツが身につけてるのは特殊な品ですし、この国内とかにあれば何かしら分かるはずなんですよ。
それが無いんだから、どこかに落としたか、本人が落ちたか。
[ちょっと酷い表現になりつつ、界を渡ってしまったんでないかという見解を示して]
とりあえず俺、影輝界に戻りますわ。
こういうの得意な人に頼み込んでみます。
[思い浮かべたのはブリジットの母親。この状況で頼りに行くのはかなり怖かったりもするのですが。
まさか王その人が帰還しているとも知らず]