―金の映す世界―
[ヴァイスルヴの死を知ってからも其れは変わらず
グラォシルヴとは相棒の儘ある事しか望まない。
望まずに居たのは二人が互いに想いあう様を見てきたし
リヒトにとってもそんな二人が大事であったから]
『本当にお前さんは分かってるのかねぇ。
あいつもお前さんがしあわせだったのか、って聞いてたけどよ。
……二人とも傍から見りゃ疑う余地なく想いあってンのにな』
[漆黒の獣は漆黒纏う修道士へと姿を変える。
眼の事を言う仲間を振り返り
涙を流しながら微笑む彼の白銀をぽむと撫でた]
『――…こっちは良いから、グラォの所行ってやれ』
[寂しがり屋な白銀と銀灰を思いながら紡ぎ、促した**]