[手の震えは、握り返してもらえば止まったけれど。やらなければいけないことがある、と。そう言ってユリアンは離れていった]…はい。[そう答えて微笑んだのは自分。けれど離れてしまったら寂しかった。それ以上に独りでいるのが怖かった]兄さんも、居ないのね。[心細くて探した人の姿は見つかることはなかった。それがどういう意味を持つのか、見極めることも出来なかった]