……まあ。
あなたにそう見えたのであれば、そうなのかも知れませんね。
[言い直されて、またまばたいて。
無表情と真面目の間で紡がれた言葉に、くす、と楽しげに笑った]
無理に、同じにしなくても。
[浮かんだ笑みは、束の間。
続いた問いに、楽士は少しだけ、眉を寄せる]
在るのだから、在りうる。
……この、季節の迷い子ならば、それでいいのやも知れませんね。
何れにせよ、取り残されたものに変わりはありませんし。
[刻に季節に同じ種に。
多くに置き去りにされたもの。
そこに重なるは、女神住まう天の園にも魔王住まう地の底にも行けず彷徨う神魔のこども。
それを知らぬものには、意の取れぬ曖昧な戯言ともなり得る言葉を紡いで]