[赤い瞳が覗いたのは、永遠の闇>>1911と、その奥でなおも輝く赤の炎。
力任せに引っ張ると、刀身が少しずつ姿を現す。
それはまるで、今まさに顔を出そうとする太陽のように]
見たか……!
[切っ先が引き抜かれる瞬間、僅かに笑みを浮かべ。
魔族へ視線を送ろうとしたその時、何かが砕ける音がした>>1912]
え、
[音の正体はわからない。が、まばゆい光越しに、落ちて消える剣が見えた。>>1913
認識した所で、引き抜く勢いが止められるはずもなく。
魔族の方を向いた切っ先からは、エネルギーが溢れるままに、彼の肩を刺し貫く]
あ、……おい!!
[名を呼ぼうとして、それを知らないことに気付く。
注いでいた力を止めると、赤熱した剣を片手に、後方へ飛んだ魔族を追い掛ける]