―金の映す世界―[だから、墓へやってきたゲルダの存在にも驚いたのだ。漆黒の獣ははた、と瞬きをした]――…想われてるのかね。[供えられる物に視線を向け微かに困ったように首を傾いだ]理解されようとは思わねぇからな。[人は人、獣は獣。其々の道理がありそれは別の常識を作っていた。人の世に生きた獣はそれを感じていたからこそ人に理解されようとは思いもしなかった]……花の礼、ね。あれは俺の役目だったから気にする事ねぇのにな。