>>1904時
[「律に叛いた報い」
彼の仔も言っていた、竜が一番大切にするもの。
傷は消せねども、僅かなりともその痛みが和らがんことを―――
頬に舌先の触れし刹那、私は願う]
そなたが痛みが、そなただけのであるよに。
私の痛みは、私だけの……
なれど側にあれば、刹那なりと和らぎましょうや…。
[まばらになりし蓬髪も、私の心を隠せはしなかったのであろうか。
時の竜から零れた言葉は、逃避の…拒絶のそれではなくて。
僅かなりとも側にあるを許されし事に、私の身は知らず震える]
……ええ。
そなたが望まれるであれば…否、望まれずとも…喜んで。
彼の仔が側に……
*そなたが側に。*