[異世界からの彷徨い人である青年は、普段は様々な厄介事の解決やモンスター退治を生業としつつ、各地を宛てなく放浪している。
何気に、元の世界での稼業と全く変わっていないのだが、そこはそれ。
『神樹』の護り手によって保護され、『神樹』より微弱な加護を受けてはいるものの、その傍にただ留まれる性格ではなく。
だからと言って、ここ、という行く宛てもないから。
選んだのは、冒険者として各地を巡り歩く事。
……他の生き方を知らない……というのもあるが、まあ、それはそれとして]
……っかし、ホントにいるのかね、コレ。
[ぽつり、呟く。
今回請け負ったのは、モンスター退治の仕事。
ハイリスクだがその分実入りもよく、ある意味では性にあっているこの仕事を請ける事は多い。多いのだが]