[落ちていたそれを拾い上げ空に翳した。桔梗色の瞳に映ったそれらは、指で擦ればまだ光を抱えていて]…そうか。[この持ち主は、と思い出し、僅かに唇を歪めた。フッと何かが抜けてゆく感覚。見つめる瞳は桔梗から瑠璃、紺、へと変化して]…ああ、しまった、な。[苦笑と共に壁へと手を突いた、その瞳は露草色。それでも支えきれずに、ゆっくりと膝を突いた]