……ま。
どーせ、時間だけはあるし、な。
[村の上に広がる虚空を漂いつつ、ふ、と笑う。
先に行く道は見えていても、今は、向かう気はなかった。
待っている、と言ったから。
その時までは、ここにいよう、と。
そう、思い定めていた]
……もっとも、さっさといけ、って怒るやつもいるかも知れねぇけど。
[くく、と低く笑いつつ、蒼を村へと向ける。
自分が生まれて、生きて、死んだ場所。
今はただ、そこを見守りながら、時を待てばいい、と思った。
独りではあるけれど、それは生きていた頃に感じていた孤独を強く感じさせるものではなかった。
同じように、留まる事を選んだものの存在も感じているし、何より]