―――…うん わたしは、君から貰った物、
其れを大事に育てようと想う
[告げられた言葉、胸裡で反芻するような間があった。
芽生えた物は若く幼い。けれど、咲かせようと懸命に空を目指す。]
――――…っ、ずるい、よ
わたしだって、ミハエル君の傍に居たいよ
…君じゃなきゃ、厭なんだ
[へなりと眉は下がった儘で。確と伝える想いは彼の耳朶を震わせるように囁かれた。甘える様に縋り付くのは、離れる事を惜しむ如く。]
……って、夏には…きちんと戻ってこれるの?
―――…ん、んもう、今生の別れみたいに思っちゃったじゃない
[むぅ、と拗ねて額を彼の胸元にこつりと寄せて。くちびるを尖らせてた居たものの、互いの身体に間が出来れば其れも無くなり。]