―そして遠い未来―
[その姿はまだ少女呼んでも差し支えのない姿、
その身は現実にはない、虚ろに揺らめくようなもの、
待たせた人に会いに行く姿は当時の時のものがいいだろうと。
いくらも探さず、自分の探す姿は見つけることができた
後ろから飛び込むように抱きつく。
一度その身のあり方を別にし、また同じ身のあり方になった今。
触れ合うのはそれでも暖かく、心地のよいものに感じる。
少しの迷いの後、言葉よりも先に、その唇に…静かな挨拶を送り]
よぉ、まったか。
[しゃべり方も当時と変わらぬもので、笑いかけて]
まずは何から話してやろうか。
[彼が自分を見守っていたことを知るのは、すべてを話した後のことだろうか**]