[肩を竦めるのに向けるのは、やはり柔らかな笑み]
あれが、真に何を望んでいるかまではわからぬが、の。
そなたは、それを支え、守るをかの者の幸せに通じると考えておるのじゃろ?
それは、あの者に少なからず影響を与えるもの…
どう転ぶかまでは、我にも予想は出来ぬがの。
我には揺らすことは出来ぬ……見守るだけじゃ。
[魔族に言ったと同じように抽象的な言葉でそう告げて]
[名を問うに、どこか真面目な表情を作って]
そうじゃの、此度の礼と詫びに教えてあげよう。
我の名は「ノクロ」と言う。
[他言無用、だぞ?と小さく笑って]
さあ、行くがよい……縁があれば、また会えるじゃろうて。
[そう言って、送り出す]
[その目は、その姿が見えなくなるまでを見届けることだろう]**