[慣れないものを相手にすると、ついその存在を忘れる。唱えられる呪に当てることは無理と判断し、すぐさま棒を戻して、相手が浮く間に体勢を立て直す]うっわぁ。空飛ぶ親父とか、ロマン、ぶち壊し。[ずっけえ、とまたしても子供染みた悪態をつきつつ、右を引いた。折り曲げた膝をばねにして跳躍し、先端を、風の中心に在る男目掛け、突き出す]それなら、落とすまで![防御を省みずの攻撃。棒は到底届かないと見えたが――]