◆ENDRP
[そこから人気の有る場所まで、歩き続けた。
山道沿いの透けるみどりの木々の匂いに、降り注ぐ光に、青空の色に目が眩む。うねる山道の下に広がる都市のメタリックシルバー。かつて、石化病にかかる以前の記憶を強く喚起させる銀。
52年後の世界。
変わらないのは自然の色と比べ、都市は変質しており、だが、同時にそこに生きた人のいとなみがある事を示す。反射する光の明るさと都市の熱に耐えかねて、目を閉じた時、
「貴方は
大丈夫ですか? 議員」
──声が聴こえた*気がした*。]