[さくり、足が草葉を踏み締める。飛んで行ってしまっても良かったけれど、…無駄だろうから]……言い訳せずに素直に怒られた方がいいかなあ。[思考と共に零れる声。顎に触れた手が血の塊に触れて、ぴ、と弾く][頬の傷はもう無い。流れた血の跡が残るだけだ。腕と脚のふたつからはまだ止まり切らない赤が滲む]……ま、いいか。[あっさりと放置して、ゆるりと歩む]